Luminous Orange – Soar, Kiss The Moon

Cover Artルミナスオレンジ7枚目のフルアルバム「Soar,
Kiss The Moon」
のリズム録音、オーバーダビングの一部、ミックスを君島が担当しました。
マスタリングは米カリフォルニアのゴールデンマスタリングです。

最初のリズム録音が2013年の9月でしたので、じつに1年ちかい制作期間を要しました。
いろいろなてんやわんやは竹内さんのブログにつまびらかであります。
たとえばこんなとか。

ルミナスオレンジというのはバンドというよりも、シンガー・ソングライターでありギターとキーボードを中心とするマルチインストゥルメンタリスト竹内さんが主体となって、彼女がセレクトしたミュージシャンの方々の共同作業により、彼女の音楽を実体化するというひとつの目的にむかうプロジェクト、でありました。(大仰な言葉遣いは本稿執筆時点の気分です、何卒ご海容を)

さて、録音メモということとなりますと、自分がマイクを立てた場面の話をしたくなりまして、マイクの本数の多さからドラムとベースパートにスポットライトをあてたいと思います。(吉田ヨウヘイグループの管楽器隊の皆さんもツバメスタジオにお越しになりましたけども)

ドラムは西浦謙助さんと山本淳平さんのお二方、そしてベーシストは河瀬英樹さんと河野岳人さんのお二方です。

東京新代田のライブハウスFeverを貸しきって客席を使った録音をした曲と(Z「絶塔」でも同様の方法で録音しました)、神奈川県の三浦半島の突端三崎港のエクストルーダーズの築百年近い石蔵スタジオ(EXTRUDERS「colors」Convex Level「donotocl」)で録音した曲とがありました。

どちらもその場所らしい音を録るということをしたい、そう考えるわけですので、ここはひとつアンビエンスマイキングについて。(曲について語るのは気が遠くなったので話題を逸らす意図)

バウンダリエフェクトという言葉があります。バウンダリマイクっていうのも売られてて設計の背後にある思想は同じです。
マイクのダイアフラム(膜面)を壁面や床面にできるだけ近づけて置くと、壁面の反射を抑え位相の干渉による「悪影響」を小さくできるという、まあそういう効果をバウンダリエフェクトと呼びます。日本語でなんというかは知らぬです(というか訳語がないのか?)。
私、ときどきマイクを床にゴロッと置くことがあるんですけど、考えつくされたマイキングですのでどうかひとつ。

位相のよしあしって、マイクAとマイクBの微細な時間のずれがもたらす影響として使われる文脈が多い気がしますけども、マイクA単体に入ってきた音のなかにも位相のよしあしがあるわけです。壁面A/壁面B(~壁面あるだけ)/床面/天井面に反射した音が入るので、ここにも微細な時間のずれがもたらす影響つうのが見出されるわけですね。反射する面の数を減らせば影響も減るよねというシンプルな考え方なわけですね、バウンダリエフェクトとは。

そういうことで(大幅にはしょった)、ルミナスオレンジの特徴であるきわめて多種多彩な楽器群がぶわっと同時に鳴っているときでも、曲の推進力たるドラムは埋もれないようにしたいなと、このようなバウンダリエフェクトという概念を脳裏によぎらせながらマイク立ててたわけです。

ミキシングについては、十分なヘッドルームを取ってすすめました。-18dB=0VUってところですね。キックのピークは-4dBFSくらいかな。

申し添えますと、君島はアルバム発売記念ワンマンライブのPAも担当しました。

2014年11月からは全国流通が始まりますね。
いまはこちらの通販サイトで入手できます。

(2014.9.30 君島)